事業期間:2012年度〜2016年度

2016.07.08 │ voice「FD合宿 in びわ湖2016」 参加レポート

平成 28 年 6 月 7 日~ 8 日の 2 日間にわたって、ピアザ淡海(滋賀県立県民交流センター)にて FD 合宿が開催されました。その合宿の様子を紹介します。

■オープン・スペース・テクノロジーによる活発な議論

今回の FD 合宿は、クラウドコンピューティング分野、組込みシステム分野、ビジネスアプリケーション分野の 3 分野合同で開催されました。分野横断型の FD 合宿は今回が初めての試みです。

合宿 1 日目は、まず初めに参加者が円形に着席して自己紹介を行いました。次に、PBL型教育を実施する上で悩んでいることなど今回話し合いたいテーマを、各参加者が 1~2 個ずつ用紙に書き、概要を口頭で説明しました。

Img_1236

参加者の間で出し合ったテーマの中から、話し合うテーマを投票で 10 個選び、3~4 テーマ同時並行で、各テーマについて 45 分間話し合いを行いました。 話し合いには、オープン・スペース・テクノロジーと呼ばれる手法が取り入れられていました。これは、会議の合間にあるコーヒーブレークの時間に本音で活発に議論が行われることから着想を得た手法で、すべてが参加者の自由な意思に委ねられているのが特徴です。まず、話し合いたいテーマを持っている人は、話し合う場所と時間帯を決めて、テーマが書かれた紙を掲示します。そして、他の参加者は、自由にテーマを選んで話し合いに参加します。途中で他のテーマに移動したり、休憩をとったりすることも自由です。

Img_1240

今回の合宿ではテーマあたりの参加者数が少なめだったこともあり、45 分間同じテーマに留まる参加者が大半でしたが、中には複数のテーマを渡り歩いたり、2 つのテーマに同時に参加したりする参加者も見られました。また、普段から様々な道具を活用して PBL 型の教育を実施している参加者が多いため、この日も配布された付箋を有効に活用して活発に議論を行っていました。

■リラックスして本音で意見交換

Dsc_0476_2

合宿 1 日目の夜には、立食形式の情報交換会が行われました。各参加者が PBL などに関して 5 分間でプレゼンテーションを行った後、質疑応答を行うというものでした。プレゼンテーションの内容はバラエティに富んでおり、中には愚痴に近いものもありましたが、本音で悩みを共有できる貴重な機会となりました。プレゼンテーション後の質疑応答も盛り上がり、2 時間半があっという間に過ぎていきました。

その後、有志により 2 次会が深夜まで開催されました。小学校におけるプログラミング教育の必修化が検討されていることに関連して、プログラミング教育をいつの段階でどのように行うべきかという真面目なテーマを中心に、自由闊達な意見交換が行われました。

■教員の熱意を感じた FD 合宿

合宿2日目は、前日に議論した 10 個のテーマに関する発表会を行い、各テーマで行われた議論を参加者間で共有しました。議論の内容は多岐にわたり、各教員がそれぞれ独自の工夫を凝らして PBL 型の教育を実施していることを実感しました。今回の合宿では他大学の様々な事例を知ることができ、有意義な合宿でした。

Endo_color

執筆者
愛媛大学 大学院理工学研究科
講師
遠藤 慶一